クラシックピアノソロCD・歴史小説「黎明の坂」|増田祐美ウェブサイト

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CD


【収録曲】
1. コンソレーション 第3番 (リスト)
2. 夜想曲 第1番 作品9-1 (ショパン) 
3. 夜想曲 第2番 作品9-2 (ショパン)
4. 幻想即興曲 作品66 (ショパン)
5. 夜想曲 第20番 遺作 (ショパン)
6. 夜想曲 第21番 遺作 (ショパン)
7.ワレンシュタット湖畔で 「巡礼の年」より (リスト)
8. 前奏曲 作品16-1 (スクリャービン)
9. 前奏曲 作品32-2 (ラフマニノフ)
 
【録音】 ベガホール(宝塚市)
FANTASTHIC PIANO PIECES (PRCD-1232)




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クラシックからポップス、映画音楽など好きなものを好きなように弾いていますので、
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歴史小説・黎明の坂/増田祐美(ますだゆみ)WEBSITE 武家政権誕生前夜を、いわゆる「物語」や「吾妻鏡」中心の史観からの脱却を目指して書き下ろした歴史小説・全4巻

歴史小説「黎明の坂」〈第一巻〉

常磐は言った   
「我が朝が安泰であるためには、政務の実際を取り仕切る官人が安逸を貪っていてはならぬ。
それを忘れた彼らに代わり、この日本秋津島を動かしてゆけるのは、土地を拓くことの大変さを知り、
争いを治める力を持つ武士なのではありませぬか」

当代一の美女は、並外れた知の持ち主でもあった。無二の伴侶を得て、源氏の棟梁・義朝が起つ。


源義朝・その長男義平・義朝の愛妻常磐を軸に、義朝と
常磐の出会いから義平の活躍する大蔵合戦、義朝とその父爲義との戦いとなった保元の乱、義朝と常磐の永久の別れとなる平治の乱、そして常磐と再婚相手の一條長成の出会いまでを描く。

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神戸新聞総合出版センター
ISBN978-4-343-00732-2 1,700円+税
B6判ソフトカバー・本文436頁

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歴史小説「黎明の坂」〈第二巻〉

歴史小説「黎明の坂」第二巻/ついに頼政蜂起ー木曽義仲・源義経いよいよ西の龍平氏に迫る
老将賴政は、なぜ安住を捨てて起ったのか。
平氏による地方におけるおのが家人の優遇、
都での圧政、嚴島詣。

「言うまでもない。武門の雄平氏が引き起こした不条理を正せるのは、武門の本流源氏のみだ。
非家人、寺社、冷遇される王家の不満を吸収し得るのも源氏。ならば起つしかあるまい」


平治の乱から二十年。
平氏の栄華は永遠につづくかに見えたが、ついに賴政が蜂起した。
その秘蔵っ子義經も呼応、兄賴朝と鎌倉で三年間寝食を共にしたのち、鎌倉軍先鋒隊として京へ乗り込む。一の谷合戦までを描く。

「黎明の坂」第二巻 神戸新聞書評
平安時代末期の源平争乱を舞台にした長編小説の第2巻。主役は初作の源義朝、義平父子から義経へと移る。多数の作家が描き、数々の武勇伝が残る源氏の英雄。著者は多彩な人脈を絡ませることで、新たな義経像に挑む。
牛若と弁慶ー。従来の歴史小説が定番としてきた物語は、本書には出てこない。むしろ、これまで歴史の表舞台にあまり出てこなかった人物に光を当てる。その新鮮さに、著者の狙いを感じる。
その一人が母常磐の再婚相手で、義経の義父でもある一条長成。
京・鞍馬寺に入る前の幼少時の牛若に、貴族としての教養を指南。長成が奥州藤原氏の政治顧問的な立場にあった藤原基成と縁戚関係にあった点を重視。平泉へ下向する際も、貴重な存在として登場する。
平治の乱後、源氏をとりまとめていた源頼政が武芸をたたき込む場面も興味深い。両者の存在が文武両道に精通していたと伝わる義経像に幅をもたしている。
舞台を平泉に移した後は、多くの出会い、初恋を経験。器量を備えた若者へと成長していく。
だが、最大の見どころは常磐の存在感だろう。当世一の美女は、前作で義朝、義平父子との恋に生きた。続編でも長成、頼政に加え、時の権力者・平清盛すら手なずける。奥州下向も、常磐の影響力を抜いては語れず、フィクサーと呼んでも過言ではないだろう。
だが、したたかさの根底には、わが子・義経への愛情がある。女から母親へ。常磐の強さを読み取るのも、本書の楽しみの一つかもしれない。
多くの人物を絡ませ、次々と変化する場面の全てに見せ場がある。読後は、協奏曲を聴いた後のような興奮に包まれる。それは神戸出身の著者がピアニストであることと無縁ではないだろう。
音楽家がつづる新たな大河小説。味わう価値のある新鮮な世界である。
評者=津谷治英・文化生活部
神戸新聞総合出版センター
ISBN978-4-343-00763-6 1,800円+税
B6判ソフトカバー・600頁

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歴史小説「黎明の坂」〈第三巻〉

  歴史小説「黎明の坂」第三巻/頼朝と義経に確執はなかった
一の谷、屋島、壇の浦   
すべての戦いに鮮やかな勝利を収めた義經は、兄賴朝を助けてすぐにも
国創りに取りかかるつもりであった。

が、義經をおのが武力の軸としたい後白河院、
また兄弟の連携を恐れる
賴朝の舅北條時政らが立ちはだかる。
「黎明の坂」第三巻 神戸新聞書評
迫力ある合戦場面は、歴史小説の見せ場と言っても過言ではない。だが、騎馬武者が駆け巡る陸上戦闘と違い、武士が船上で戦う場面を想像するのは至難の業だ。著者は少ない資料を基に、海の戦いの再現に挑む。
武家の雄をめぐり、激闘を繰り広げた源平の武者を描いた大河長編の第三巻。源氏の平家打倒を軸に物語は展開する。屋島、壇の浦の合戦にかなりの紙幅を割き、自然主舞台は海上となる。
平家物語をはじめ多くの歴史書や物語は、源義経の英雄的な活躍を強調してきた。「八艘跳び」伝説はその典型だろう。そこからは武芸巧みな義経像が浮かぶ。そのイメージは独り歩きし、定説のように語られたきた感がある。本書もあえてそれは否定しない。だが、新たな視点を加える。戦略家としての才能だ。
百人の敵を倒せる英雄であっても、1人で猪突猛進するだけでは事は成就しない。鎌倉軍の勝利は、熊野水軍をはじめ松浦党ら西国の海を知り尽くした者の働きなくしては成し遂げられなかった。彼らをいかに味方に引き入れ、戦略を立てたか。義経はその立役者として描かれる。さらにこの時代の兵站事情を絡め、壇ノ浦の最終決戦へと展開する。戦略家としての存在感が、義経の新たな魅力を開拓している。
リアルな海戦シーンを再現するため、著者は海上保安庁の潮汐推算を参考にしたという。1185年の屋島、壇ノ浦の合戦当日の潮流を調べ、資料にのっとって軍船の動きを分析。登場する武士が、潮の流れに乗り躍動するシーンも見所だ。
源義朝、平清盛のライバルを描くことから始まった物語。著者はこれまで、定説に隠された真実を追い求める姿勢を貫いてきた。三巻後半では、対立関係が強調されてきた頼朝、義経兄弟にも新たな視点を吹き込む。結末は四巻へと続く。
中世の瀬戸内海で活躍した水軍、海賊の存在が注目されている。海の合戦に興味を持たれた方には、特にお勧めの一冊だ。
評者=津谷治英・文化生活部
神戸新聞総合出版センター
ISBN978-4-343-00814-5 1,700円+税
B6判ソフトカバー・341頁

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歴史小説「黎明の坂」〈第四巻〉

歴史小説「黎明の坂」第四巻/義経はなぜ平泉に行かなかったのか
義經は各地に身を隠して
朝廷抑圧・鎌倉集権を画策する。

北條時政や藤原秀衡は、
姿の見えない義經に翻弄されつつ、
家の優位や存続を目論んで策をめぐらせる。

神戸新聞総合出版センター
ISBN978-4-343-00882-4 1,700円+税
B6判ソフトカバー・340頁

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